台湾日語教育学会 J-GAP TAIWAN 2014年特別ワークショップ(全文PDF
スタンダーズに基づいた日本語教育―マスタープランからレッスンプランへ―

日時:2014年11月30日(日) 10:00~17:00 (9:30~受付)

場所:東呉大学第一教研大樓 一樓戴氏基金會議室

講師:當作靖彦 教授(University of California, San Diego)

司会:陳淑娟先生(東呉大學)

賛助:国際交流基金

参加者:65名(大学、中等教育、補習班の日本語教師、院生)

>>> 各グループのワークシートはこちらから<<<

時間 内容
10:00- 発表者 紹介・挨拶

概要

・なぜスダンダーズなのか。アメリカでは19言語が共通に使う。修正が続けられる。2014年改訂版が出版。

・スタンダーズ・ムーブメントとは

・スタンダーズの内容、特徴

・スタンダーズの具体化

・スタンダーズ設定の意義・インパクト

 

J-GAP Taiwan第27回月例會a

J-GAP Taiwan第27回月例會a

スタンダーズができた背景

アメリカの現状から

日本語は幼稚園から大学までの(K-16)アーティキュレーションが作られた。

 

スタンダーズ(本)の内容

基本原理

序章

ゴール領域と標準

学習指標サンプル

学習シナリオサンプル

 

コミュニケーションの種類

・対人的コミュニケーション

・解釈的コミュニケーション

・提示的コミュニケーション

真のコミュニケーションについて考えるべきこと

・言語教育の究極的目的はコミュニケーション能力の獲得

・文法・語彙の獲得が最終目的ではない

・真のコミュニケーションを通してのみ、真のコミュニケーションの能力が獲得される

 

いろいろな活動を3つのコミュニケーションの種類のどれに振り分けられるかグループで考える

 

文化を教えるとは

これまでの文化の考え方

Large C Culture

Small C Culture  を教える

→ステレオタイプにつながる

 

J-GAP Taiwan第27回月例會b

J-GAP Taiwan第27回月例會b

ナショナルスタンダーズの文化の教え方

パースペクティブ(それを行うことはなぜ)を自分で理解できるようにしよう。

 

「なぜ」の視点から文化を考え、語り合う

文化は母文化に影響される

 

内容重視の言語教育

外国語を使って何かを伝えられるようにすることが目的である。

 

他の言語を学ぶことによって自分の言語を知ることができる。

他の文化を知ることによって自文化を知ることができる。

違いばかりの強調ではなく、共通点も見つけさせる。

 

今までのプレコミュニカティブではなく

理念のある 何をめざすのかといったコミュニカティブが重要である。

 

人間性を養う外国語教育でなくてはならない。

色々な学習者のニーズを満たすスタンダーズを作らなければならない。

メソッドではない。

未来を見据えたスタンダーズを考えなければならない。

同時にアセスメントも重要になる。

 

14:00- プロジェクトワーク統合的実践活動・評価 IPA を作ろう。

例 環境を保護する

解釈的活動・評価タスク

対人的活動・評価タスク

提示的活動・評価タスク

それぞれの活動・評価がつながるように考える。

その他の例 旅行、海外旅行、文化、キャリア

 

J-GAP Taiwan第27回月例會c

J-GAP Taiwan第27回月例會c

IPAデザインのステップ

・達成したいゴールをスタンダーズをもとに決める。

・テーマ、内容分野を決める

・評価のターゲットを決める

・評価を決める

・どのような語彙、言語機能、文法を知っている必要があるかを考える

・クラス活動をデザインする

Q: 初級の場合提示的コミュニケーションは母語でもよいのか

A: 母語を用いても、歌を歌ったりしても絵を書いてもよい。

Q: 5つのCでは全部入れなければならないのか。

A: 無理に全部いれなくてもよい

Q: 評価するためのタスクは具体的に何があるのか

A: 解釈的評価 ○×

提示的評価 ルーブリック、チェックリスト、

対人的評価

15:00- 各グループで共同作業で完成したポスターを貼り、発表が行われた。相互鑑賞、評価を行った。以下はタイトルである。(PDFファイル付き)

A日本人留学生の支援

B台湾の○○ 世界遺産に!

C士林夜市を案内する

D日本人に台湾の裏情報を紹介しよう

Eワーキングホリデーの職選び

F日本の歌(紅白)

G学食

H台湾に来た日本の高校生に自分たちの学校生活を紹介しよう

I台湾にある日

J-GAP Taiwan第27回月例會d

J-GAP Taiwan第27回月例會d

本企業の紹介

班の代表が説明し、発表を聞き合う。

ポジティブな意見とそうでない意見について班で考え合う。

 

まとめ

・三つのモードのコミュニケーションの重要性。コミュニケーションはオーセンティック(実際的)なものでなければならない。

・一度では実践することはなかなかむずかしい。何度も研修で考えていかなければならない。

 

質疑応答

Q:今日参加者が作ったナショナルスタンダーズをもとに作成した実践計画案は見られか。

A:馮先生にまとめてもらい、webのホームページで検索すれば、出るように。これはメソッドではない。

Q:トピックが重なってもいいのか

A:希望としては万遍なく網羅させたいが、偏りがあることは致し方ない。教育は生きる力(創造性、クリティカルシンキングの力)を付けることを目標とすることにシフトしてきている。食糧問題、環境などわれわれが直面している問題を日本語を通して考えることが求められている。我々もそういったトピックを扱い問題解決能力をつけることをめざしていく。

日本は世界で起こる様々な問題が出ている。それに取り組み解決していく国の言語を学ぶことに価値がある。日本語を学ぶことによってそれらのことが解決できる鍵となる言葉である。日本語教育はそれらのことをもっと認知させ広めていかなければならない。

 

Q:評価はすぐにされなければならないものなのか。5年後10年後に花が咲くものがあるのではないか。

A:アメリカではテストが増えてきている。教師がいつ評価するべきなのか、どういうテストをするべきなのか、それは教師の力量である。評価はテストばかりではない。しかし、いいテストをすれば学生はいい学習をする。

 

Q:真のコミュニケーション能力とは何なのか。合意形成?がされない場面でどう合意形成?するのかが真のコミュニケーション能力であるのではないか。

A:コミュニケーションの最終的目標は相手とつながるということである。技術の発達によって外国語学習が不要になると言われている。しかし、人間の精神の部分はロボットに変えられることはできない。技術では提供できない部分を教えることができなければならない。

 

Q:JFCan-doの15のトピックは均等的に、レベル別に取り扱うのが難しい。どう考えるべきなのか。

A:決められたトピックはない。自身の学生を見て扱うべきである。例えばテクノロジーのトピックについては以前はあまり取り扱われていなかった。しかし、近年ではよく取り扱われる問題となった。

 

 

 

 

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